GLOSSARY
用語集
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「試験・規格」の用語
回転ボンベ式酸化安定度試験(RBOT試験) : JIS K 2514.3
オイルの酸化安定性を評価する試験です。オイルと触媒を入れた試験容器を、圧力計付きのボンベに入れ、酸素を圧入した後恒温槽で回転させます。酸素圧力が規定値まで下がるまでの時間を測定します。既定値まで下がる時間が長いほど酸化安定性が良いといえます。

酸化安定度 : JIS K 2220.12
グリースの酸化安定性を評価する試験です。グリースを酸素を圧入したボンベ中に入れ、恒温槽に静置し、規定時間後の酸素の消費による圧力降下を酸化安定度とします。数値が小さいほど酸化安定性が良いといえます。

シェルロール試験 : ASTM D 1831
シェルロール試験とは、機械的せん断力に対するグリースの安定性を評価する試験です。円筒の中にグリースを入れ、さらに内部シリンダーを入れます。その後蓋を閉め、規定時間外部円筒シリンダーを回転させた後、ちょう度を測定します。試験前後のちょう度変化で表し、変化が少ないほどせん断安定性に優れるといえます。

蒸発損失 : JIS K 2220.10
グリースを規定の条件で加熱した時、蒸発する量(蒸発損失量)を測定する試験です。高温下で使用される潤滑剤は蒸発損失が潤滑寿命を左右する原因の一つとなるので、蒸発損失量が極端に多いものは潤滑寿命が短くなります。潤滑損失が少ないほど使用上望ましいといえます。

水洗耐水度 : JIS K 2220.16
グリースが水により洗い流されることに対する抵抗性を評価する試験です。グリースを詰めた玉軸受をハウジングに組み込み、回転させながら水を軸受ハウジングに噴射し、グリースの重量減少を測定します。

見掛粘度
グリースにせん断を加えた時の流動特性を測定する試験です。プレートとコーンの間にグリースを入れ、規定回転速度の時に得られる回転トルクから見掛け粘度を算出します。集中給油装置などでグリースを圧送する場合の適否、軸受等の起動トルク、ランニングトルクなどに関係します。見掛粘度は、ちょう度、増ちょう剤の種類、基油粘度が大きく影響しています(単位:mPa・s)。

四球試験 極圧性試験 : ASTM D 2783 / 耐摩耗試験 : ASTM D 4172
極圧性試験(ASTM D 2783):直径1/2インチの鋼球3個を試料容器に、1個を縦軸に固定し、試料容器に試料を満たします。所定の荷重を加えて、1760rpmで10秒間縦軸を回転させます。1回毎に試料と試験球を換え、荷重を増大させながら鋼球が融着するまでこの操作を繰り返し、融着荷重を求めます。潤滑剤の耐荷重性の目安となります。
耐摩耗試験(ASTM D 4172):直径1/2インチの鋼球3個を試料容器に、1個を縦軸に固定し、試料容器に試料を満たします。所定の荷重を加えて、1200rpmで1時間縦軸を回転させます。その後、接触点に生じた摩耗痕径を測定します。潤滑剤の耐摩耗性の目安となります。
耐摩耗試験(ASTM D 4172):直径1/2インチの鋼球3個を試料容器に、1個を縦軸に固定し、試料容器に試料を満たします。所定の荷重を加えて、1200rpmで1時間縦軸を回転させます。その後、接触点に生じた摩耗痕径を測定します。潤滑剤の耐摩耗性の目安となります。

離油度 : JIS K 2220.11
グリースを円錐状の金網に詰め、規定条件下に置いたとき、金網を通してグリースから分離するオイルがビーカーに滴下した量を測定する試験です。グリースの離油度は少ないほうがいい場合がありますが、極端に少ないと潤滑不良の恐れがあるなど、使用条件において適切な離油量を見極める必要があります。

EMCOR試験 : DIN 51802
グリースの防錆性を評価する試験です。グリース封入した自動調心型軸受をハウジングに組み込み、その中に蒸留水を入れます。規定サイクルで回転、停止を行った後、軸受の外輪軌道面の腐食度を0(腐食無し)~5(非常に強い腐食)で判定します。
